2024年2月号
- ポルトガル、国内宇宙法を更新
- 宇宙政策委員会 第109回 会合
- ギリシャがアルテミス合意に署名
- ロシアが宇宙配備型核兵器を開発?真偽を巡る広範な議論が発生
- ウルグアイ、アルテミス合意に署名
- 慶應義塾大学宇宙法研究センターが第15回宇宙法シンポジウムを開催
- 宇宙政策委員会 第110回 会合
- 内閣府、「安全で持続的な宇宙空間を実現するための手引書」を公開
- アメリカの探査機がロシアの人工衛星がニアミス
- APSCO、APSCO Space Law Allianceを発足
- [コラム@]Lunar Space Cooperation Initiatives
- [コラムA]What is a Social Scientist and Their Relevance to the Space Economy
- [コラムB]Space Law: Problems of Dark and Quiet Skies
- [お勧めの文献@]Space Tourism Legal and Policy Aspects
- [お勧めの文献A]The Oxford Handbook of Space Security
ポルトガル、国内宇宙法を更新
https://europeanspaceflight.com/portugal-passes-new-legislation-to-license-launch-centers/
[SPLメモ] 2024年2月2日、ポルトガルは宇宙活動に関する1月22日付法令第16/2019号を改正する2月2日付法令第20/2024号を採択した。同法令は、「宇宙活動」や「宇宙物体」の定義や民間企業による宇宙活動を想定した各種の規定が盛り込まれている。
宇宙政策委員会 第109回 会合
[k/w] 宇宙関係予算案, 宇宙戦略基金
https://www8.cao.go.jp/space/comittee/dai109/gijisidai.html
[SPLメモ] 関連省庁の宇宙関連予算案が検討され、また、宇宙戦略基金の考え方が示された。
ギリシャがアルテミス合意に署名
https://spacenews.com/greece-signs-artemis-accords/
[SPLメモ] 2024年2月9日、ギリシャがアルテミス合意に署名した。アルテミス合意は月面における活動につき、資源の探査及び利用も含めた規範を構築していくための枠組で、NASAが主導している。ギリシャは35番目の署名国となる。
ロシアが宇宙配備型核兵器を開発?真偽を巡る広範な議論が発生
https://www.ejiltalk.org/nuclear-space-based-asat-weapons-a-brief-international-legal-perspective/
[SPLメモ] 2024年2月14日未明、ロシアが宇宙空間に配備可能な核兵器を開発している、あるいは開発する計画があるといったニュースがメディアから報じられた。宇宙条約4条は「核兵器及び他の種類の大量破壊兵器を運ぶ物体を地球を回る軌道に乗せないこと、これらの兵器を天体に設置しないこと並びに他のいかなる方法によってもこれらの兵器を宇宙空間に配置しないこと」を義務付けているため、宇宙空間における核兵器の配備は同条に違反することになる。もっとも、同計画が本当に核兵器の配備計画だったのか、それとも原子力を動力とする通常兵器搭載型の衛星の配備計画だったのかは明らかではなく、慎重な判断を求める意見も存在する。見解が分かれる問題のため、関連記事のURLを3つ示した。
ウルグアイ、アルテミス合意に署名
https://spacenews.com/uruguay-signs-artemis-accords/
[SPLメモ] 2024年2月16日、ウルグアイがアルテミス合意に署名した。アルテミス合意は月面における活動につき、資源の探査及び利用も含めた規範を構築していくための枠組で、NASAが主導している。ウルグアイは36番目の署名国となる。
慶應義塾大学宇宙法研究センターが第15回宇宙法シンポジウムを開催
[k/w] 「宇宙活動を支える法的枠組みの現状と将来展望」
https://space-law.keio.ac.jp/symposium.html
[SPLメモ] 慶応義塾大学の宇宙法研究センターは、1.宇宙活動における諸問題に対する法的視点からの検討と対処方法の提案、2.日本における宇宙法研究水準の向上、3.宇宙法分野における実務家および研究者の養成への寄与、4.アジアにおける宇宙法分野の能力開発への貢献を目的として設立された(HPより)。同センターでは年に一度のシンポジウムと定期開催のセミナーを行っており、今回のシンポジウムでは、宇宙法及び宇宙法政策に関する各種の研究報告と「宇宙活動を支える法的枠組みの現状と将来展望」に関するパネルディスカッションが行われた。
宇宙政策委員会 第110回 会合
[k/w] 宇宙技術戦略, H3ロケット試験機2号機
https://www8.cao.go.jp/space/comittee/dai110/gijisidai.html
[SPLメモ] 重要性の高い宇宙技術の開発ビジョンが示された。
内閣府、「安全で持続的な宇宙空間を実現するための手引書」を公開
https://www8.cao.go.jp/space/application/other/guidebook.html
[SPLメモ] 2024年2月27日、内閣府は「安全で持続的な宇宙空間を実現するための手引書」と題する文書を公開した。同文書はデブリ発生防止のための方策を記載したものであるが、宇宙活動法における人工衛星の打上げ・管理の許可における審査の基準と同一という訳ではないという。
アメリカの探査機がロシアの人工衛星コスモス2221がニアミス
https://www.reuters.com/technology/space/...
[SPLメモ] 宇宙活動の増加に伴い、宇宙物体間のニアミスもじわじわと増加している。各国は宇宙状況監視(SSA)技術を発展させたり、宇宙交通管理(STM)の制度の構築を試みることによってこれを防止しようと試みている。
APSCO、宇宙法同盟(APSCO Space Law Alliance)を発足
http://www.apsco.int/html/comp1/content/NewsHighlights/2024-03-01/54-650-1.shtml
[SPLメモ] 日本が主導するAPRSAFとライバル的な位置にあるAPSCO(中国が主導)。宇宙法分野における国際協力の促進を図ったとみられる。
[コラム@]Lunar Space Cooperation Initiatives
https://swfound.org/lunar-space-cooperation-initiatives/
[SPLメモ] Artemis AccordsとILRSを比較する形で月開発における国際的な枠組みの状況を解説。
[コラムA]What is a Social Scientist and Their Relevance to the Space Economy
[SPLメモ] 宇宙開発における社会科学の役割を分野別にかつ簡単に解説。
[コラムB]Space Law: Problems of Dark and Quiet Skies
https://bnblegal.com/article/space-law-problems-of-dark-and-quiet-skies/
[SPLメモ] 近年注目が集まっている光害の問題と議論の状況を簡単に解説。
[お勧めの文献@]Space Tourism Legal and Policy Aspects
[SPLメモ] 宇宙旅行に関する法政策。
[お勧めの文献A]The Oxford Handbook of Space Security
https://academic.oup.com/edited-volume/56003?login=false
[SPLメモ] 宇宙安全保障に関する基本書。